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Diana・・・ギリシャ名はアルテミス。
オリュムポスの12神の1人 アルテミス(Artemis) のラテン名が ディアナ(Diana)。
最高神であるゼウス(Zeus)とレトの娘。
太陽の神アポロン(Apollon)の双子の妹である。
野生動物の棲む野山を支配し、狩の女神であり、月の女神であった。
背が高くて愛らしい。アルテミスは兄アポロンと同じく、優れた弓の射手で、美術の中では、短い上着で
軽装し、猟犬や小鹿を連れ、美しいニンフを従えて、弓を手に矢筒を背にして野山を駆け回る
女狩人の姿で表される。
月の女神でもあるから、光の使者としても表され、手に松明を持っていたり、
頭の周りを月と星が囲んでいたりする。
処女神であるから、侍女のニンフたちにも純潔を守らせた。
アルテミスは、すばやくかつ断固として行動を起こし、助けを求める人たちを保護したり、助けたりして
いる。
一般に美しく魅力あふれる処女神と思われているが、一方では、自分に背く人を罰するのも
非常に早かった。
おまけの話 1)狩人アクタイオンの死
アルテミスとその供のニンフは、狩猟のあいまに山間の川や静かな池で水浴びするのが好きであった。
ある日狩人アクタイオンは、森をさまよっているうち、たまたまその光景を見てしまった。
それに気づいたアルテミスは腹をたて、アクタイオンに水をはねかけ、鹿に変えてしまった。
そのために、アクタイオンは自分の猟犬に襲われ、八つ裂きにされてしまった。
おまけの話 2)熊に変えられた侍女カリスト
アルテミスは自分の侍女であるニンフたちにも、一生処女で過ごす事を誓わせた。
侍女の1人カリストの美しさはゼウスの目にとまり、ゼウスはわが子アルテミスに変身して
カリストに近づき,身ごもらせる。
水浴の時にカリストの妊娠に気づいたアルテミスは怒って彼女を追放する。
カリストは寂しく子を産み、アルカスと名づけるが、嫉妬深いゼウスの妻、ヘラによってカリストは
熊に変えられてしまう。
のちに成長したアルカスは山中で熊に会い、母と知らずにそれを殺そうとするが、ゼウスはこれを
哀れんで、2人を天にあげ、おおくま座、こぐま座となった。
おまけの話 3)狩人オリオンとアルテミス
アルテミスは美しい狩人オリオンを見てひとめで恋に落ちる。仲良く野山を駆け巡る日々が続いた。
処女神である妹の評判を気に病んだアポロンは一計を案じる。
海の沖、点のようになったオリオンを指し、アルテミスに「この距離を射抜くことはできないだろうね」
と挑発する。アルテミスは、それがオリオンであるとも知らず、弓を放ってしまう。
自らの手で射殺してしまったアルテミスの悲嘆は例えようも無く、これに同情したゼウスはオリオンを
天に上げ星座にした。
おまけの話 4)ディアーヌ・ド・ポワティエ
16世紀のフランスでは、国王フランソワ一世と、その息子アンリ二世とが、ディアーヌ(ディアナ)・
ド・ポワティエという名の一人の美女に夢中になったことから、宮廷を取り巻く作家によって、
しばしばディアナ(アルテミス)の絵や彫像、ゴブラン織などの作品が製作された。
又中世以来、狩猟は王侯貴族の高尚な趣味とされていたから、女神アルテミスの女狩人の姿は、
国王や貴族達の宮殿や狩猟館の壁を飾るのに特にふさわしい画題であった。
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